数学はよくパズルだと言われますが、このパズルの意味を、手当たり次第にやれば何とかなる、と勘違いしている人がいます。例えば、ジグソーパズルを連想してみて下さい。何も考えずに手に取ったものを適当につなげていけばどうなるでしょうか。20ピース程度の簡単なものなら完成させることも可能でしょうが、1000ピースともなればそうはいきません。皆さんなら1000ピースのジグソーパズルをどのように完成させますか? まずは同じ色のピースを集めたり、形から端にきそうなピースを選んだり、人によってアプローチは違っても、きっと何らかの『準備』をすることでしょう。ここが数学と同じところなのです。小学校の算数や、中学の数学がピース数の少ないジグソーパズルだとしたら、高校数学は数の多いジグソーパズルです。とりあえず覚えた公式に代入してみる、といった類の解法は、手当たり次第にジグソーパズルを組み合わせていくのと同じですから、中学の数学は解けても、高校数学や受験数学は解けません。簡単に解けそうもない問題に出会ったときは、まずどのように解くのか『解法の筋道を立てる』こと、すなわちパズルを組み合わせる『準備』をすることから始めなければなりません。その際に必要となってくるのが、理論的思考力と表現力なのです。もちろん基本的知識を整理して覚えておくことも必要ですが、解法の丸暗記や、闇雲に問題を数多く解くだけでは理論的思考力や表現力は身につきません。問題を解く際に、なぜこの解法で解けるのか、なぜこの解法を用いたのか、を理解した上で経験を積むことが重要なのです。2年理系数学で『理論的思考力』を鍛え上げたなら、受験では何ピースのパズルでも、きっと自力で完成させることができるはずです。 |